お隣さんの距離感がバグってます!
「多久(たく)君、怪我をした生徒たちには、生徒会の医療費からすべて手厚い補償を出しなさい。陸(りく)君、あなた方は恐怖を抑えきれない下の団員たちのケアを。一ノ瀬(いちのせ)君、神代(かみしろ)の本当のアジトの特定を急いでください」


的確で、寸分の狂いもない指示


室内の空気を一瞬で統率していくのは、生徒会長にして『黒曜(こくよう)』の総長――澪(みお)さんだった


誰もが恐れ、誰もが跪く、あまりに気高い絶対的な存在


「……了解」


フッと不敵に笑い、信頼の目を相棒に向けているのは、副会長であり副総長の颯太(そうた)さん


そして、デスクで冷徹にパソコンを叩いているのが、幹部であり私の兄、刹那(せつな)だった


「……あ、鈴音」


私に気づいた瞬間、お兄ちゃんのメガネの奥の、凍りついていた瞳がふっと柔らかくなった


他の団員や生徒会メンバーに見せる冷徹な敬語は消え、私にだけ向ける優しいタメ口になる
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