お隣さんの距離感がバグってます!
颯太さんが私の頭をぐしゃぐしゃと愛おしそうに撫でまわす


「これでお前の安全も守られる。よくやったな、鈴音」


お兄ちゃんも満足そうに頷いた


私が空を『黒曜』の恐怖から必死に庇っていたのは、お兄ちゃんたちが怖いからじゃない


私が本気を出して作戦を組めば、空が本当に手も足も出ないレベルで、完全に夜の街から排除されてしまうことを知っているからだ


大好きな空を、私のいる『黒曜』の世界に巻き込みたくない


だから、私は学校で普通の、守られるだけの幼馴染のフリをする


「……空」


生徒会室の窓から、夕暮れの校庭でサッカー部として走り回っている空の爽やかな姿を見つめる


私の知らないところで強くなろうとしている空と、空の知らないところで最狂の組織を裏で操っている私


私たちの距離感は、お互いの秘密を抱えたまま、さらに甘くなっていくのだった



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