お隣さんの距離感がバグってます!
「おい、神谷」


「ひっ……はい、一之瀬先輩!」


お兄ちゃんは一瞬で冷徹な幹部の顔に戻り、空の制服の胸ぐらをグイッと引き寄せた。


「鈴音は黒曜の参謀を降りたが、俺たちの宝物であることに変わりはない。もしお前が鈴音を1ミリでも泣かせたら、レイ様と生徒会の残党、黒曜総出でお前を本物の夜の街に沈めるからな。……わかったか?」


「は、はい! 命に代えても鈴音を幸せにします!」


空の必死な返事に、澪さんと颯太さんが「あはは、合格だね」「まぁ、泣かせたら俺が単車で撥ねるけどな」と楽しそうに笑った


最狂で、あまりに過保護な彼らは、最後まで気高いオーラを纏ったまま、爆音を響かせて新しい未来へと去っていった


「……ふぅ。心臓止まるかと思った」


空が首の後ろをさすりながら、ホッとしたようにため息をつく


「ふふ、空、お疲れ様。お兄ちゃんたち、あれで空のこと認めてくれてるんだよ」


「知ってる。……だから俺、もっともっと強くなるって決めたんだ」


満開の桜並木の下、私たちは並んで歩き出す
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