お隣さんの距離感がバグってます!
「……鈴音、お前さ」


「ん? なに?」


「……いや、別に。しっかり掴まってろよ。落ちても知らねぇから」


空がペダルを踏み込む


自転車がゆっくりと走り出し、夕方の涼しい風が私たちの髪を揺らした


私は空の制服のブレザーの腰のあたりを、ギュッと両手で掴む


背中越しに伝わってくる空の体温と、カッターシャツから微かに香る柔軟剤の匂いに、やっぱり胸がドキドキしてしまう


「ねえ、空。今日の朝のことなんだけど……」


「朝?」


「うん。付き合ってないって私たちが言ったとき、なんか空、不機嫌そうだったから……迷惑だったのかなって」


私の言葉に、空の背中が一瞬、ビクッと強張った。
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