30秒後に心が疼く。
透明な気持ち
誰からも存在を忘れられてしまう奇妙な病気。私もいつか、みんなの記憶から消えて透明人間になってしまう。
「大丈夫、俺が毎日君の名前を呼ぶから」
そう言って、毎日ノートに私の名前を書き留めてくれていた恋人の彼。
でもある朝、彼に会いに行くと、彼は私の顔を見て首を傾げた。
「……あの、どちら様ですか?」
ついに彼も忘れてしまった。私は涙を流しながら、彼のノートを開く。
そこには、びっしりと私の名前と、彼の震える文字でこう書かれていた。
『忘れたくない。
明日俺の記憶が消えても、この子をもう一度見つけて、絶対にまた恋をする』