30秒後に心が疼く。

影と恋


私の影は、ときどき私と違う動きをする。
私が落ち込んでいると、足元の影が私の肩をトントンと叩いて慰めてくれるような、ちょっと愛おしい私の相棒。




ある日、カフェで隣の席に座った男の人の足元を見て、息が止まった。




彼の影が、私の影の手をそっと握りしめていたのだ。




驚いて彼の顔を見ると、彼も自分の足元を見て目を丸くしていた。




「……あ、すいません。


僕の影、君のことが一目惚れするくらい好きみたいで」





影に引っ張られるように、私たちの距離が縮まっていく。
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