クリスマス*ガーデン

 躊躇《ちゅうちょ》していた私を気遣うように彼は言って、くるり、と背を向けた。


「――…あ、なたは?」


 声が上手く出なかった。


「俺は、コレかぶってれば大丈夫!」


 そう言って、毛布を手にして、青年はニコッと笑った。

 いい人、なんだよね……。

 それに、半端じゃなく濡れたウェアが冷たい。


「……」


 そんなこと、気にしている場合じゃないな……。私は思い切って、ウェアを脱ぎはじめた。



< 3 / 30 >

この作品をシェア

pagetop