眠り姫が醒める時
眠り姫
あたし、『神下 愛』は高校生になった頃から、


名前で呼ばれることがほとんどなかった。



『眠り姫』



なんてあだなつけられたのだから。



「眠り姫-☆今日遊ぼっ♡」


『うンっ☆』



そのせいでもない。


自分でもわからないけど…男には感情を見せられなくなった。


怖いくらいに正直になれなかった。


自分でも、自分を嫌いになった。



だけど…好きになれないものは仕方ないって、心のどっかで割り切ってた。
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