お隣さんの恋愛事情



正人に殴られたせいで、そのまま眠ってしまったらしいミキ姉を、とりあえず二人でベッドに運んだ。

にしても、いつ見ても気持ち悪いピンクルームだ…。



リビングに戻り、二人で煙草に火を点けて座り込むと、正人がため息をつきながら口を開いた。



「てゆーか何であんなことになってんの。」


とりあえずさっきまでの出来事を、かくかくしかじか話した。何となく機嫌の悪い正人。何だ?



「…ってな訳でございますのよ…」



「つーかさ、男の部屋に一人で入るってことから間違ってんだろ。」



「何でよ?ミキ姉だよ?男にしか興味なしのミキ姉じゃん。」



「けど実際こんな状況なってんじゃん。いくらオネェだって言っても男だぞ。」



何か貧乏揺すりなんてしながら煙草スパスパ吸ってるし。イライラしてるのが手にとるようにわかる。




「てゆーか何でそんな怒ってんのさ。」



「別に。」



「怒ってんじゃん。」


「怒ってねーよ。」



「もしかして脳みそスッカラカンて言ったこと?あれは今までの話だよ?今は思ってない!」



「だーかーら!怒ってねーって!」




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