サクラサク
『WORD』

息が白くて
手は凍えて、でも動きたくなかった
小さな雨が降ってる
本当に小さかったらどうでもよくなった

「ごめんね」

あなたが謝る事じゃない
私がこんな想いを抱いたせいなのに…

「ごめんね」

さっき聞いたばかりのあなたの言葉を
頭の中で繰り返させながら
冬の公園でベンチなんかに座ってる
今ごろあなたは残業で
まだオフィスで戦ってるんだろう
ほんの少しの罪悪感を持ちながら

数時間前に戻って自分を止めたい
どれだけ頑張ってもダメなんだって
「ごめんね」の一言で心が凍ってしまうんだって
あなたに迷惑をかけてしまうんだって

「ごめんね」

慎重にその言葉を選ぶあなたが
この期に及んで微笑ましく思う自分はどうかしてる

愛しくも寂しいあなたの言葉

ベンチでぼんやり空を見上げてあなたにつぶやいた

「ごめんね」
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