サクラサク
『ありがとう』

エレベーターに乗ったときたまたま2人で

『ずっとこのまんまでいたい』

そう願ったんだ
教科書忘れて困ってた時に

「ん」

たった一言だけ言ってこっちも見ないで
教科書をぐいぐい押し付けてきたんだ

「シャーペン貸して」
って言われたから花柄のを貸した
私のもお揃い
ただそれだけが嬉しかったんだ

最後に顔を見たのはいつだろう?
思い出すの辛くて卒業名簿を電車のゴミ箱に
泣きながら捨てた若い時

今の私はこうやって
くだらない文章なんて書いちゃってる

もうすぐまた年をとる
もうすぐまた1人の時間に耐えられなくて眠りに逃げる

ありがとう
ありがとう

あの時の思い出を大切な宝物にして
眠りにつくよ

ただただありがとう
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