奴のとなり
確かに、"可愛い"がよく似合うお店
店内は柔らかい光に包まれ、花や緑がたくさんある
それにぬいぐるみや、置物が女の子ならきゅんとさせられずにはいられない
そんな物が溢れるお店
もちろん女の子しかいない
2人を除けばだけど
皐月さんはお姉さんだからか、すんなり馴染んでいて、違和感どころか似合ってさえいる
それとは対照的に、桃矢くんは完全に浮いていた
ファンシー界に攻め込んできた魔王みたいな、RPGな雰囲気を感じる
桃矢くんも自覚してるらしく、むすっと視線は窓の外で、居心地が悪そう
「やだ、似合うわよ〜ある意味ね。あっ、かずきん注文お願いね」
皐月さんの言葉に、頭の中を読まれたのかとぎくりとしたが、あたしは頷くのをやめる
メニューを開いてみてぎくりとした
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