奴のとなり
目が覚めてみると、
ケイちゃんの姿はなくて、
保健室に一人。
・・・また一人になってしまった。
さっきまで紛れていた寂しさがあたしを襲う。
携帯を開いてみても、着信も受信もしていない。
なんて役に立たない携帯。
携帯を布団に投げ出すと、
ドンっという大きな音が静かな保健室に響き渡る。
その音にあたしの体はびくりと跳ね、また落ち着く。
どうやらドアが開いた音のようだけど、
先生にしては乱暴すぎるし、
かと言って声もしない。
なんて思っていたら、
カーテンがすごい勢いで開き、
視界が開けた。