奴のとなり
!!!!?
そこには鬼のような形相をした、
一樹桃矢が立っていた。
物凄く息を切らして、
真っ赤な顔。
辛うじて制服には袖を通しているが、
中からスエットらしきものが丸見えで、
なんだか面白い。
でも噴出したら殺される気がする。
きっと睨まれてあたしの魂は奴の餌になるに違いない。
「・・・」
「・・・」
妙な沈黙が続き、
あたしはこれから何が起こるのだとヒヤヒヤしっぱなし。
奴は辺りを見回すと、
深呼吸を始めた。