林檎と、キスと。
「…なんとなく、…そんな感じが…したってだけで……」
彼はそう言うと、右手の人差し指で耳のうしろをポリポリと掻いた。
「……」
わたしの想いは、彼に届いていたの?
胸の奥がジワジワと熱くなる。
「……勘違い…なんかじゃ、ないよ…」
ずっと、好きだった。
友だちのフリをしてきたけど、ずっと、好きだったの。
「…コホン」
小さく咳払いをした彼が正座をし、姿勢を正した。
ゴクリと、わたしののどが小さく鳴った。
「おまえのことが…好きなんだ」
彼の言葉を耳にしたとたん、心臓がドクンと飛び跳ねた。