僕たちは回り続ける

「梓、義則さんって約束の君なのね?」

「……何よ突然に」


下校時に理生は尋ねてきた。梓は軽くのけぞるように答えた。人ゴミもまばらながら、それなりに目立ってしまってる。

制服のスカートがひるがえらんばかりに体制を持ち直すと冷静を装ってこほんとせき込んだ。


「そう……みたい」

「よかったじゃない、出会えて」

「うーん……よかったのかなぁ」

「どうして迷うの?」

「死のお見送りだよ? あの様子じゃ、長生きはできないんじゃないかな」

「……そうだね」


長く一緒にいたい。笑いあいたい。

それでも、寿命を変えることはできない。今はさすがに毒を盛られてはいないだろうが今までのダメージは大きいに違いない。

いくら体は生きているからと言って今までの傷跡は深い。
< 44 / 70 >

この作品をシェア

pagetop