実の弟に恋をしました。


な、なんだ…。


ちょっと期待してしまった自分が恥ずかしい。


そんなあたしを察してか、陸がニヤリと笑う。



「額じゃ満足できない体になっちゃった?」


……うっ……



「うるさい!エロ魔神!」

──パシン!!


「…ッテー!!」



あたしの平手は、見事に陸の頬にヒット。


悲痛な叫び声を上げる陸に、あたしはベッと舌を出してみせた。


あたしをからかった罰だ!





「真ー弥ー」


頬を押さえながら、陸がゆらゆらと近づいてくる。


こ、殺されるっ!


「っ……」


振り上げられた拳に、ギュッと目を閉じる。



しかし、振ってきたのは拳でもチョップでもなく、







陸の、熱い唇だった───。







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