実の弟に恋をしました。
「ず、ずるいっ」
「何が?」
「そうやって、あたしをドキドキさせることばっか言う…」
「…じゃあ、誘ってるのはどっち?」
……へ!?
誘ってる、って…何……
「その潤んだ瞳も、唇も。俺を誘ってんだろ?」
「はっ!?」
そんなの、知らないし!
ていうか、目とか唇とか意識してどうこうなるモノじゃないってばーっ!
「…っ」
近づいてくる唇に、反射的に目を瞑る。
──チュ。
おでこに、暖かい感触。
て、あれ?
唇じゃない……。