実の弟に恋をしました。




「げ!マヤがきた」


「ぶたれるぞ!逃げろ!」



さっきまでボクをいじめていた奴らは、まるで怖いものを見たかのように、慌てて走り去っていく。


…あぁ、また今日も助けられちゃった。



「陸、大丈夫?」


「……うん」


「あ!手、血が出てる」



あぁ、これ。

さっき転んだときに擦りむいちゃったんだ。


擦れたところからじわじわと血が滲んで、ズキズキと痛む。



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