実の弟に恋をしました。
誰もいない真っ暗なリビング。
あたしは一人、小さくうずくまって膝を抱いた。
静寂が、余計に不安を駆り立てて。
ふいに泣きそうになる。
だけど…泣かない。
陸だって同じぐらい不安なはずなのに、こうしてあたしの為に動いてくれてるんだから…。
あたしだけが、いつまでも陸に甘えてるわけにはいかないんだ…。
あたしは目尻に溜まった涙をゴシゴシと拭って、頬をパチンと叩いた。
「…泣くな泣くな!」
なに弱気になってるの、あたし!
昨日、陸を信じるって決めたばっかりじゃん。