実の弟に恋をしました。



────


──




「……来てくれたんだ」


「………」



久しぶりに会った雄司は、すっかり痩せてしまって。

その弱々しい姿に、あたしは思わず視線を濁す。


「彼は、いいの?」


……彼?

あぁ、陸のことか。



「……彼には言ってない」

「…そっか、ごめんな」



そう言って力なく笑う雄司の姿は痛々しくて、なんだか罪悪感のようなものが込み上げてくる。

あたしが悪いわけじゃないのに。



「とりあえず、ちゃんと話したい」


「……どこで?」


「外でいいよ。噴水公園とか」


……公園。


密室でないことに、ほっと胸を撫で下ろす。




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