【短編】また…いつの日か
…―――ピピピ
あの日と同じ目覚ましの音で、目を覚ました。
そして朝食を食べ、身支度をする。
飛行機が空港を離れるのは8時半。
会社が始まるのと同じぐらい。
そしてあたしはキャリーケースを持って、4年間暮らした住み慣れた部屋を出た…
空港に着くと、搭乗口を探す。
その時、アナウンスが流れた。
「本日、8時30分発、イギリス・ロンドン行きの便は機械トラブルのため、出発を遅らせます。」
出発が遅れる…
あたしは搭乗口の前の椅子に腰掛けた。
せっかく会社が始まる時間と同じ時間の便にしたのに…