ボーダーライン〜キャバ嬢×ボーイ〜【完】
泣かずにはいられなかった。
見ず知らずの男に抱かれ、自分を汚いと思っていたのはアタシも同じだ。
それなのに、どうしてアタシはこうして生きているのだろう。
「ごめんね。泣いて…
でも、ちゃんと話して?アタシちゃんと聞くから。」
「でも…」
「いいから!!」
「ごめんな。
この場所…最後にアイツとデートした場所で。
美優ちゃんに話したところでどうにもなんないの分かってて…
それでも聞いてほしかったんだ、誰かに…。」
“誰かに”
アタシじゃなくても良かった。
ただ、アタシがツイてなかっただけなんだよね。
ユッキーの話を聞いて、アタシまで感情移入してしまったよ。