ボーダーライン〜キャバ嬢×ボーイ〜【完】
「辛かったね…。
でもね、悪いのはユッキーでもないし、その彼女でもない。
犯したヤツが悪いんだから。」
「分かってるけど…俺だって最低だよなって…」
「そんなことないよ。ユッキーは普通だよ。」
会っても元気がなく、セックスを拒む彼女に対して、浮気をしたのだろうと、疑ってしまった。
それは普通だよね。
何も知らなかったんだから。
自分なりに、まともなコトを言ったと思うのに、涙だけは止まってくれなかった。
だから…アタシも言ってしまおうと思ったの。
「アタシも、死にたいと思った。彼女の気持ちが、痛いくらいに分かるよ。
ごめんね。ユッキー…」
「美優ちゃん…」
「アタシも、死にたかったよ。」
「そんなこと…」
「でも、弱くて死ぬことすらできなかったよ。」