愛しいキミへ
3人で遊園地。
実は結構楽しみ♪♪
去年は悠兄が受験だったし、今年は俺と沙菜が受験。
だから3人で出掛けるのすごい久しぶりなんだ。

次の日、マンションの下で待ち合わせて、電車で一時間くらいの遊園地へ向かった。
待ち合わせする前までドキドキした。

「おはよう♪雅樹♪」
「おせーぞ雅樹!」
「ごめん!ごめん!おはよ。」

3人集まった時、嬉しかった。
幼なじみでいられるって──
俺は子供の様にわくわくしながら遊園地へ向かった。
恋が叶わなくなっても、沙菜とこうして遊べるのが、何よりも俺をわくわくさせた。



















──行かなきゃ良かった。

3人になれるなんて、沙菜が俺を見てくれるかもなんて、よく思えたな。

一緒に出掛けて初めて、2人が付き合ってるって実感した。
初めて、恋人同士の沙菜と悠兄を見た気がした。

人が多く混み合う休日の遊園地。
一人歩くのが遅れ、はぐれそうになった沙菜の手を、優しく掴み道を歩く悠兄。
その後ろを歩く俺。

昼食。
一緒に注文をして、席についてから割り勘する沙菜と悠兄。
一人、別会計で自分の分だけ買う俺。

休憩代わりに入った土産屋。
仲良く3人で土産を物色。
悠兄が買ったのは、カップル用に作られた、ペアのストラップ。
俺が買ったのは、遊園地に来た記念にだけなるストラップ。
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