愛しいキミへ
「…どうした?」
「…悠ちゃんからのプレゼント…開けるの…怖い。」

沙菜の鞄に入ったままのプレゼント。
-そういえば忘れてたな・・・

「どうして?悠兄からのプレゼントじゃん。」

触れている沙菜の手が、小さく震える。

「…最近の悠ちゃん、冷たいの。メールの返事がなかったり、会ってくれなかったり…。ケンカしてるとかじゃなくて…だから…。もし…別れの手紙とか入ってたら…って…。」

小さな声で泣きそうになりながらの言葉。
震える手を引き寄せたくなったけど・・・

「大丈夫だって!悠兄がそんな手紙いれるわけないよ。…一緒にいてやるから、開けてみなよ。」
「………うん。」
「…もしもの時は、俺が抱きしめて慰めるからさ♪」

冗談まじりの俺の言葉に、ふっと笑って触れていた手を離した。
鞄からプレゼントを取り出し開けはじめた。

「…もしもの時は…よろしくね。」

力のない笑顔に頬が熱くなる。
少し・・・少しだけ・・・悪いことを願ってしまう。
だって、ずっと抱きしめたかった沙菜を抱きしめられるかもしれない。

薄いピンクの包み紙の中には小さな白い箱。
箱を開けると、小さなりんごの形をした物が入っていた。
りんご・・・?
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