社会人と女子高生
私は純から、逃げるように走った。

私の気持ちは、もちろん浅賀さんにある。

ただ、浅賀さんと付き合っていることを知ってて告白した純が、まったくわからない。

その日はたまたま、浅賀さんは残業があり、
『電話出来ない…。ゴメン…!』
とメールが来た。

こんな気持ちで浅賀さんと話すことができなかったから、ほんの少しだけ…ほっとした。

―この時の私は、自分のことで精一杯だった。

でも…この時点で浅賀さんに幼なじみの存在を伝えておけば…

あんなことにはならなかったのかもしれない…―
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