甘すぎる王子様

守れなかったショック

▼守れなかったショック


家に帰るなり、琴音はお袋に生徒会に入った自慢をしていた。


『じゃあ大名寺はすごいね?旬樹は会長だし、琴音は美術係っ!!』


お袋は喜びながら琴音を抱き締めた。


‥まったく、大袈裟なんだから。


俺は呆れたように冷蔵庫から麦茶を出してコップに注いだ。


『そういえば、もうすぐ毎年恒例のアメリカの時期かしらっ?』


お袋はカレンダーを見ながらそう言った。


‥アメリカの時期、
それは俺のお袋と親父が毎年行く旅行である。


毎年この時期にアメリカに言っていて、1ヵ月ぐらいは家に帰ってこない。


俺は毎回この時期を楽しみにしている。


なんてったって、琴音と二人きりでこの家にいられるのだから!


家来は下に置かせとけばいいし!


‥って、
別に変なこと考えてるワケじゃないけど?
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