君の好きな言葉
 俺が選んだ彼女がそんなに気にくわないですが?自分達が選んだ知果ではなくて彼女が

はじめて知った知果さんは親戚の選んだ婚約者だってこと

 そそんなことはないが、なぜ一般家庭の子なんだ?
 そそうよ、家柄の同じような娘さんはいくらでもいるでしょう?

彼の横顔をちらりと見ると切れかかった顔をしていて怖かった

 …家柄だの一般家庭だの五月蝿いですね…俺は彼女と結婚するんです、彼女の家と結婚するんじゃあありません

彼のその言葉に親戚の全員が黙る

 俺は誰がなんと言おうと彼女と結婚します、両親も彼女の親も了解済みです、…これ以上あなた方と話したくはありませんので帰ります

彼が私の手を家を出る
帰り際にお義父さんとお義母さんが笑っていた
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