林檎と蜂蜜
んなこと決まってんだろうが。
「猛もだよ…。二人とも、私が居るから…。」
私がそばにいるから、彼女なんて作れなかったんでしょ?
ギリギリの音量。そう聞き取れた。俺は梨紗の鈍さに、ある意味感動した。笑いがこみ上げてきた。
「ふ…っ」
「え、何で笑うの?」
やっと顔を上げた梨紗。本当にわけがわからないって顔してやがる。
「そんなの、決まってんじゃん」
俺はテーブルの向かいに座る梨紗のほうへと身を乗り出した。
お前のこと、好きだからだよ。
耳元で囁いて、刹那、触れるだけのキスを落とした。