ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
部屋は、エレベーターを右に曲がった一番奥だった。
鍵を開け、ドアを開ける。
アタシの腕は、がっちりと彼の手の中に。まだジンジン痛い。

彼が最初に部屋に入り、アタシは強引に中に引き寄せられた。


「みず………」
バタン!!!

重厚感ある扉の閉まる音に掻き消され、部屋は一瞬にして暗闇に変わった。
勇気と共に発したアタシの声は、空しく消えた。
その瞬間彼がアタシの腰に腕を回し、ギュッときつく抱きしめる。

そして、吐息に変わった言いかけていた言葉は口づけによって封じ込められた。

本当に一瞬の出来事だった………。

熱い―――――――。

彼の舌が、アタシの心を掻き乱すように激しく攻めてくる。

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