ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
「なーんか、学歴主義みたいなとこあってさ。放任主義のクセに、どこの学校出てるとか、どこの企業に働いているかとか………いちいちうるせぇし。親自身、確かに名門って呼ばれているとこ出てるからって、子供には関係ないのにな………。周りにお偉方とか結構いるから、そーいう人たちのの目、気にしすぎだと思うんだよねぇ」
「そうなんだ………」
彼の言葉の端々にコンプレックスが見え隠れしていた。
そんな彼を初めてみた。
シンはシンなのにね。
アタシにしてみれば、充分シンはスゴいと思うのに。
彼は話を続けた。
「………だから、もしかしたらこの後、親たちが面接官みたいに根掘り葉掘り訊いてくるかもしれない。だけど、気にしなくていいから。俺は、親になんと言われようと、エリを認めてもらうから。親に何か言われたって、俺は別れるつもりなんてこれっぽっちもないから。だから………信じて欲しい………」
ぎゅっと抱きしめられる腕に力が入る。
「………伊達政宗は、聡明な頭脳、先見の明を持つ武士だった。数々の戦にも功績を残す程の力を持ちながらも、“天下の副将軍”で生涯を終わらせた。………俺は、伊達政宗のように副将軍止まりでなんかいたくないんだ………。学歴とか、周りの目とか、関係なく………」
彼の中に、何があるんだろう。
アタシは彼を知っていると思っていたけど、付き合って三年にもなるけど、アタシの知らない彼が、まだいたんだ………。
知りたい………。
そんな気持ちがアタシを駆り立てる。
だから、もっともっと知りたくなる─────。