ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
「………俺んち、みんなエリート街道行っててさ………俺だけなんだよね………東京の私立大行ったの」

「………いいじゃない……大学行ったってだけでも。アタシは最初っから行く気なかったケド………」

「親父もおふくろも、女三姉妹も。みんな国立大出てる。俺だけなんだ……私立大。しかも志望校二回落ちて、二浪しようかと思っていたら“二浪するなら大学行かせない”って親父に言われて……結局滑り止めで受けてた東京の大学行ったんだ………」

淡々と、シンは自分ことを話し進めていく。

急にどうしたんだろう………。
いつもの思いついたままのトーク?

アタシは彼の学校のことについては、進学校の仙台向山高校に行ってたのと、東京の私立大に行ってたことだけは聞いていた。

後は、水嶋家のことを少し。
ご両親も姉妹もみんな名門の国立大卒だってコトも。

「親やじいさんは、俺が一人息子ってだけで、過度な期待かけてさ………。昔は家に帰って、成績の話になると頭ごなしにイロイロ言われて………よくここに逃げ込んで来てたんだ」

そう言って彼は、“あっちの方”って、水嶋の家がある方向を指した。
彼は愛想笑いしながら話してたケド、目を見ると、街を見詰めながらも何かを睨むような瞳……ゾッとした。
< 188 / 755 >

この作品をシェア

pagetop