*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



夕方。更衣室で制服に着替えた。店内に入って他のスタッフに挨拶をすると、真央が私を休憩室へひっぱっていく。


「どうしたの?」

「サクラ。今朝、店に和人さんが来たよ」



え?



「夕方のシフトになりましたって言ったら、これを渡してって……」


真央から手渡されたのは、うちのペーパーナプキン。


「その場で走り書きしてた」

「…………」


私は読まずに、制服のポケットにしまった。


「読まないの?」

「バイトが終わってから読む」


何が書かれているのか分からないけど、和人のことを考えただけで泣きそうになる。


こんな状態で、和人からの手紙なんて読めなかった。



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