*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



和人、来てくれたんだ。携帯がつながらなきゃ、このお店に来るしかないけど……。


和人がここまでしてくれると思わなかった。今度こそ別れを決意したのに、揺れそうになる。


ボーッとしながら、厨房に向かうと。


「わっ……」

「きゃあ!」



ドンッと目の前から来たリョウくんとぶつかる。その衝撃で尻餅をつく私。そして頭上から、大量のアイスコーヒーが降ってきた。


「ご、ごめん! 大丈夫か!?」

「うん。私もボーッとしてたからごめん」


会ったら気まずくなると思ったのに、このハプニングで普通に話せた。


「サクラちゃん、洗面所で洗って着替えておいで! こっちはいいから」



中井さんからタオルを受け取って、私はそのまま洗面所に行く。髪の毛を水で洗った。


「頭から、かぶったし……ベタベタして気持ち悪い」



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