*゚。スノードーム。゚*〜満ちてく、愛の砂〜



「我慢しなくていいよ?」


「今日はダメ」


「私がしたいの!」



そこまで言い切ると、和人は吹き出して空を仰いだ。



「もう知らね。煽ったサクラのせいだから」


「いいよ。だけどあっさり撤回するんだね」


「火つけたのサクラだし……」



そう言っておでこをコツンと当ててきて、唇を塞がれた。



――結局。真央の言ってた自分をプレゼントみたいになっちゃった。そうじゃなくて私から和人に愛をあげたいのに……



「待って! 私が上になる」


「サクラはただ、感じてればいいの」



私が何か口に出そうとするたびに手で押さえ付けられて、言わせてもらえなかった。



きっとあれだね。



和人は私にベッドの上では、主導権を取られるのが嫌なんだ。慌てる和人、結構かわいいから好きなんだけどな。




全部、大好きだけど……


今日はいつもよりたくさん愛のあるキスをくれた。






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