お兄ちゃん
「とにかくおめでたいわ。こんなにいいお嬢さんが竜也のお嫁さんに来てくれるなんて。竜也ももう20代後半になっちゃうし、ぼんやりしてる子だからちょっと心配してたのよ」
母は真里が気に入ったらしく、手放しで喜んでいる。父もうなずいている。
「う、うん。おめでとう。真里、お兄ちゃん」
茜も我に返ってお祝いを言った。
いきなりのことでびっくりしたけど、真里が兄と結婚することに異存はない。
むしろ大歓迎だ。
「真里さん、お夕食食べていってね。そうだ、今日泊まっていらっしゃいよ」
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