ケータイ恋愛小説家
バタンッ
トイレのドアが閉まる音が響く。
あたしは綾乃によって、またトイレに連れ戻されてしまったのだ。
「日向ぁ……大丈夫?」
「ほえ?」
綾乃は呆然とするあたしの目の前にズイッと近づくと、フーっとわざととらしいぐらいの大きなため息をついた。
「さっきから、隙だらけ。見ててハラハラするよ」
「隙…だらけ……? あたしが……?」
ウンウンと頷く綾乃。
「……となりの、あごひげ!」
綾乃の言葉に、ビクンと体が反応するあたし。
「……まさか、いきなり『恋しちゃった!』とか言わないでよ? さっきから日向の目、ハートマークになってるよ」
「ええええ! やっぱり?」
あたしは、慌てて鏡を覗きこむ。
ハートマーク……?
なってるかなぁ……?
「あのさぁ……」
綾乃は腕を組んで鏡越しに呆れ顔をあたしに向けた。
トイレのドアが閉まる音が響く。
あたしは綾乃によって、またトイレに連れ戻されてしまったのだ。
「日向ぁ……大丈夫?」
「ほえ?」
綾乃は呆然とするあたしの目の前にズイッと近づくと、フーっとわざととらしいぐらいの大きなため息をついた。
「さっきから、隙だらけ。見ててハラハラするよ」
「隙…だらけ……? あたしが……?」
ウンウンと頷く綾乃。
「……となりの、あごひげ!」
綾乃の言葉に、ビクンと体が反応するあたし。
「……まさか、いきなり『恋しちゃった!』とか言わないでよ? さっきから日向の目、ハートマークになってるよ」
「ええええ! やっぱり?」
あたしは、慌てて鏡を覗きこむ。
ハートマーク……?
なってるかなぁ……?
「あのさぁ……」
綾乃は腕を組んで鏡越しに呆れ顔をあたしに向けた。