リボンの指輪
香織が反対したくなったのも、似すぎていて分かる。




「香織が話あるって」




「ちょ、陽菜…」




「自分で言わなくちゃ…」




「……無理っ」




香織は、帰ろうと、あたしを引っ張って歩き出す。




「駄目ー」




あたしは、頑張ってその場に踏み止まりながら、琢磨くんを見る。




「ちょっとだけでも話、聞いてくれませんか?あたしの」




「陽菜……?」




「香織はいいから、ちょっと、移動しよ」
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