リボンの指輪
「でも、家隣なんでしょ?」




だったら、必然的に、顔を合わせることだって。




あたしと頼みたいに。




「俺、部活やってるし、朝練あるから、朝は早い。帰りも、絶対香織より遅いから」




「なるほど…」




香織は、部活動も何も、やってないもんね。




「これから、幼馴染みに戻る気はある?」




「香織は何て言ってんの?」




「……戻りたい、って」




「だったら、俺はそれでいいよ」




何だかんだ、香織のこと、考えてくれていたんじゃない。




香織のことなのに、自分のことのように、嬉しくなってしまう。
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