リボンの指輪
「お疲れ、優希くんっ!」




「ん、サンキュ」




あたしは、優希くんに近づき、家から持って来たタオルを渡す。




剣道をやっている時の優希くんは、本当にかっこいい。




小学校に入った頃から、
ずっとやってるんだって。




「帰るか」




「うんっ!!」




付き合い始めた最初は、こうして二人で帰ることにさえ、緊張してた。




今でも優希くんにはたまに、
ドキドキさせられっぱなしだ。




「ほら、手」




優希くんが、校門を出てしばらくすると、手を差し出してきた。
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