リボンの指輪
あたしは嬉しくなって、
その手を取る。




「へへー」




「何?」




「何か嬉しいなーと思って」




「何それ」




あたし達は思わず、顔を見合わせて、小さく笑った。




全く、はたから見たら、
普通のバカップルにしか見えないだろう。




「あー、家から近い高校なんて、選ぶんじゃなかった!!」




「えー?」




「そしたら優希くんともっと一緒にいれるのに」




こうして一緒に二人で歩く時間さえ、
大切に思えるから。
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