リボンの指輪
今まで、どんな些細な事だって、
頼には打ち明けてきたけれど。




けど、自分の恋愛関係って、打ち明けづらくて。




「頼と同じってことかな」




「はぁ?」




「頼だって、女遊びばっかしてんじゃん、最近」




中学校の同級生が聞いたら、
卒倒ものだろう。




中学生だった頼は、もっと純粋に明るくて、一途なイメージがあった。




「俺のことは別にいいんだよ!」




「じゃ、あたしのことも別にいいじゃん?」




「話をすりかえんなぁ!」




あたしの前では、すっかり子供っぽく振る舞う頼。
< 41 / 276 >

この作品をシェア

pagetop