蒼い瞳に写るは君
「さぁ座って」


どうやら俺達が登った
屋根はこの子の家の
屋根だったみたいだ


俺はソファーに座り
部屋を見渡した

コルクボードには
俺とこの子が仲よさ気に
寄り添った写真が
貼られていた


名前も顔も思い出せない


『蒼?さっきから
キョロキョロして
どうしたの?』


「俺達ってどんな関係?」

『何よ今更。三年半も
付き合ってるのに今日の
蒼何か変。話があるって
連れ出したくせに途中で
やめちゃうし』

「ごめんな(汗)あ、
卒アル見せてくんね?」

卒アルを見てこの子の
名前だけでも
探しとかねぇと後々
やばいだろうし何か
思い出せるかもしれない


『あっ、あたしの顔写真
恥ずかしいから
見ないでよね(笑)』


そう言われながらも
俺は写真を発見した



綾瀬ゆき




名前で思い出せたら
苦労はしねぇ・・(汗)

ゆきが高校を卒業した年は
俺が卒業した二年後
ということは俺の二歳下か


こうやって少しずつでも
情報収集していくしかない
今は焦っても
どうしようもないからな
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