正義〜Jasuthisu〜
少し落ち着きを取り戻した恭介は重い腰をようやく上げた
部屋に戻った恭介は状況を把握する為に今日起こった出来事を思い返していた
久美子の行動の真意がなんなのか
普通に考えれば恭介に気があるからだと取れるが
恭介にしてみれば半信半疑の状態であり
(もしかしたら、からかわれただけやないんか?)
(俺が彼女に気があったように、彼女も俺に気があるんやないか?)
違った意味で恭介は心が揺れ動いていた
気持ちを受け入れたい心と
ただからかわれているだけだと思う心とで…
恭介にしてみれば、もしからかわれているだけでそれにより自分が傷付くのが怖いというのが彼の心の奥底にあった為によけいに心が揺れ動いていたのかもしれない
結局何も結論を出せないまま朝を迎えた恭介は小嶋にどうしても休ましてほしい旨を伝え電話を切った
小嶋にしてみれば恭介からそんな事を言ってくるのも珍しかったのと、特に大きな仕事も無かった為、快く了承していた