秘密の片思い
窓から見える景色をぼんやり見ていた。


「結婚・・・かぁ・・・」


どんどん話が進んでしまう現実に愛はついていけてない。


心の中で祐一郎の事も気になっていた。


(仁美さんとうまくいっていればいいな・・・)


自分の結婚の事を知ったらどう思うか気になる。





病室のドアをノックする音を聞いて急いで返事をした。


姿を見せたのは水色のカットソーに黒のパーカーといったラフな格好の郁斗だった。


「郁斗」


「愛、調子はどう?」


目と目があって郁斗が笑みを浮かべた。



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