秘密の片思い
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パイプオルガンが静かに曲を奏でている中、一歩、また一歩と父親の腕に守られながら祭壇へ近づいていく。
参列者の間のバージンロードを歩いていく愛と父親。
そしてその先に待っているのは愛しい人。
長身の郁斗のタキシード姿は見事なものでいつもは垂らしている前髪は後ろに撫で付けている。
妊娠中の為に高いヒールを履いているわけではないが郁斗の元へ行くまで、足元は不安定で転んでしまいやしないか不安だった。
長い時間が経った様に思われた。
やっと愛は郁斗の隣へ立った。
司祭の言葉が始まり厳かな雰囲気の中で2人の結婚式は進んで行き、郁斗と愛は神様の見守る前で誓いのキスをしたのだった。