秘密の片思い
郁斗は電話をかけに廊下に出た。


しばらくサッカーに戻れないだろう。


携帯が使える外に出て話が終わると駐車場の方から日菜と千波が来るのが見えた。


「兄貴、日菜」


外は暗く、千波は仕事が終わってからきたようだ。


「愛ちゃんは眠っているの?」


「あぁ、もうすぐ起きると思う 日菜に会えば喜ぶよ」


日菜は愛の親友だ。


大学と社会人で作った友人はまったくわからないのだから、唯一話が出来るのは日菜しかいない。


「栄養つけてもらおうと思ってお弁当作ってきたの まだ郁斗食べてないよね?」


ここ数日で郁斗は痩せた気がした。


「サンキュウ、日菜 兄貴」



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