雨上がりの月夜に
高校時代は女子の少ない学校だし、小遣いも少ないので、とても彼女なんて作れる状態じゃない。

バイトは校則で夏休み以外は禁止されていた。


やるせない気持ちの矛先はやめたはずのタバコに向けられた。


銘柄はジョーカーだ。


パッケージ、焦げ茶色のスリムスタイル、チョコレートフレーバー。


どれをとっても私のニーズにフルマッチしていた。


確か葉月のおじさんもこのタバコを愛煙しているって話してたな、と思うと少しばかり親近感がわいた。


紫煙を燻らせ乍ら、その紫煙を両目で追い、思いを廻らす。

気がつくと考えているのは葉月の事ばかりだった。
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