【短編】限りなく虚無に近い黒
それから数日がまた経ち、春休みを終え新しい学校にも慣れた頃、僕は八幡が自殺した事を知った。
前の学校、つまりは八幡のクラスメートの一人からメールが送られてきたのだ。
内容は八幡が学校の屋上から身を投げ、自ら命に幕を閉じた。一昨日の事だった。
屋上には一対に揃えられたローファーとその上に遺書が置いてあったという。
内容を詳しく知ることは出来なかったそうだけど、クラスメートの半数、教師らが警察に事情説明を迫られた事から察するに、多分自分を苛めた人間達の事が書いてあったのだろう。
それと遺書の文面で誰かに謝り、「ありがとう、好きでした」なんて告白文まで書かれていたらしい。
僕は小さくため息をつきながら携帯を閉じた。
前の学校、つまりは八幡のクラスメートの一人からメールが送られてきたのだ。
内容は八幡が学校の屋上から身を投げ、自ら命に幕を閉じた。一昨日の事だった。
屋上には一対に揃えられたローファーとその上に遺書が置いてあったという。
内容を詳しく知ることは出来なかったそうだけど、クラスメートの半数、教師らが警察に事情説明を迫られた事から察するに、多分自分を苛めた人間達の事が書いてあったのだろう。
それと遺書の文面で誰かに謝り、「ありがとう、好きでした」なんて告白文まで書かれていたらしい。
僕は小さくため息をつきながら携帯を閉じた。